受賞作品発表

遊休施設部門

伊予高校生徒による空き家×アートイベント「The ocean art house」

外観はそのままです
前面道路も狭い住宅密集地域です
地域素材で制作した絵の具で壁紙に直接ペインティングをしました!
塗り絵WSも好評でした!

築年数:62年 / 空き家年数:9年 / 構造:木造2階建

応募者:愛媛県伊予郡松前町 / 愛媛県立伊予高等学校

 

<事業実施の背景>
松前町内の木造住宅密集地域の基盤整備を目的として、土地・建物(空き家)を寄付により自治体が取得をした。その後、建物(空き家)は解体予定であるが、構造が比較的健全であることから解体工事が後回しとなり、その間、時限的な利活用が可能か検討をしていた。同時に地元の県立伊予高校から空き家対策等の探究活動を行いたいと依頼があり、高校生と自治体によって空き家の活用方法を検討し始めた。(松前町)

 

<事業目的>
①松前町唯一の高校である伊予高校の生徒が様々な探究テーマを設定し、自主的・主体的に「探Q」活動・講座に取り組むこと。
②松前町にある素材(石)から日本画で使われる岩絵具や、西洋発祥の油絵具を作り、その違いを通し松前町の新しい魅力の表現を行うこと。
③空き家の利活用方法を模索し、アートイベントを通して地域住民と交流し、新しい松前町の観光地づくりの種まきを行うこと。

モトガッコ〔Motto Gacco〕

周囲景観
オープンスペース付近
玄関付近。外壁にロゴをデザイン。
減築した3Fへの階段の跡が残る
子ども遊び場付近。開放感を演出するため2F床を取り払い吹き抜けとした。
夜のモトガッコ

築年数:53年 / 空き家年数:4年 / 構造:RC造一部S造2階建て

応募者:福島県石川町

 

<事業実施の背景>
平成26年度末に町内の小学校8校から3校へ統廃合を行った。石川小学校は閉校となる小学校からの児童を受け入れる学校であったが、既存の校舎の老朽度や規模などの理由から新たに新築することとした。この結果残ってしまった既存の校舎の利活用を望む声が高まっており図書館や生涯学習施設の文教的施設と児童クラブや子ども遊び場など児童福祉的施設が融合した多目的施設への活用をおこなった。

 

<事業目的>
過疎化や少子化で人口減少が進む町の中心部において、3階及び2階部分の一部を減築することで校舎の趣を残しつつ開放的な施設にリフォームすることで、かつての学び舎の歴史と記憶をつなぎ、卒業生という多くのファンを持つ建物を、町民参加のまちづくり活動の拠点へつくり変える。

商業施設部門

野岩SAUNA1号棟

再築前(改修前)
再築後(改修後)
再築前(改修前)
再築後(改修後)
エントランスホール
座敷・広縁
座敷
パウダールーム
サウナ室
水風呂
ウッドデッキ
外気浴風景

築年数:70年 / 空き家年数:15年 / 構造:木造 伝統構法

応募者:一般社団法人ふるさと鉄道DMC

 

<事業実施の背景>
ローカル鉄道である野岩鉄道及び会津鉄道沿線周辺エリアの新たな観光地づくり(活性化)を目的として立ち上げた一般社団法人ふるさと鉄道DMCの取組みの一つとし、日光市中三依地域の豊かな自然環境と空き家古民家を有効に活かした地域活性化事業とし取組みをスタートした。
(野岩ととのい村プロジェクト)

 

<事業目的>
周囲の自然環境を活かし、空き家を活用した本格的フィンランドサウナ施設を主軸とし、古民家宿、ギャラリー棟、リモートワーク棟、ドッグラン等 及び各種アクティビティー等を段階的に整備構築し、市外、県外からの交流人口を増やし地域の活性を促す。

800年の歴史と城 すのまた宿 池田屋脇本陣

築年数:131年 / 空き家年数:2年 / 構造:木造軸組み/伝統構法

応募者:すのまた宿 池田屋脇本陣

 

<事業実施の背景>
939年頃から、1080年以上年続いた家柄(領主階級)であり、1660年からは参勤交代の脇本陣として使われていた屋敷。地域の人々の心象風景であり、アイコニックな建物が空き家になった。子孫である所有者は建物を残したい意向があったが、遠方に住んでいるのと費用が膨大で管理が行き届かないため、大垣市に寄付を打診したが、2度却下された。
全国古民家再生協会 岐阜第二支部長である現所有者が買い受け、2024年1月に再生。

 

<事業目的>
「歴史ロマンのある伝統家屋を一夜城・すのまたに遺す」。住民に愛され、旅人をうるおすための建物継承を目指して、古民家の安心・安全を確保するため伝統耐震調査を行い、伝統構法と現代的な素材やインテリアを融合させた「古民家再生モデルルーム」をOPEN。
また、レンタルスタジオとしての機能も持たせ、様々な人の交流を図る。具体的には地域の会社や市民団体10社とタッグを組み「岐阜大垣・美濃路すのまた協議会」を発足、豊臣秀吉の「墨俣一夜城」にちなんで出世をテーマに、旅人や住民・子どもの心の栄養になるイベント体験を企画・実施している。

民泊部門

奥阿賀の宿「奥阿賀七名庵らくら」

古民家の風情を残しつつ、シックなイメージで改装しました。
木材を多く使い、古材と新材で木のぬくもりを感じられる空間を作りました。
大きな窓を設置し、目の前に広がる田んぼの四季を味わえる設計にしました。

築年数:100年 / 空き家年数:2年 / 構造:木造杉皮葺平屋建

応募者:合同会社High Bridge

 

<事業実施の背景>
阿賀町で空き家アドバイザー協議会として活動をしながら、良い物件があれば利活用をしたいと思っていた。相談をいただいた古民家が景色も良く、温泉施設も近くにあるということで、利活用をすることにした。

 

<事業目的>
地域活性化のためと、阿賀町における空き家活用のモデルとして、古民家宿をオープンした。地域の仕事となるよう、温泉施設を運営している集落のNPOさんと連携し、清掃業務を委託し、地域の産業としている。

唯一無二の場所へ

雄大な桜島の麓にある、築90年数の古民家です。 エントランスの塀には、溶岩のガビオンを設置し桜島らしさをイメージしております。 外壁には、木を使用しており、古民家の雰囲気を崩さないようにしております。
日本家屋らしく畳を多く配置したり構造材の梁をあらわすことで、和を意識して頂く一方で、壁に自然石タイル張ったり畳以外の床を石目調のタイルを張る事で、外国の方々にもアットホームな空間を提供できるようにしております。
建物裏には、サウナ小屋を配置し、桜島を眺めながらサウナを楽しんで頂けます。 サウナストーブには、HARVIAの薪ストーブを使用しており、ロウリュもお楽しみ頂けます。

築年数:90年 / 空き家年数:2年 / 構造:木造

応募者:株式会社建築工房work・space

 

<事業実施の背景>
夫婦共に西郷さんが好きで、鹿児島に興味を持ち東京から移住して来ました。初めは霧島市に住んでおりましたが、桜島を観光した際、その大自然に恵まれた素晴らしい景観と空気感に魅了され、ここに住みたいという気持ちが強くなりました。
この壮大な雰囲気の傍らで、ほっと一息つけるような空間を生み出すことで、たくさんの方々に利用して頂くイメージが膨らみつつ、地域のお役にも立てるのではないかと思うようになりました。もともと職業柄、人に施すことを目的とする仕事をしていましたので、それも手伝って、意を決することが出来たように思います。

 

<事業目的>
雄大な桜島の中で、多くの方々に貴重なひとときを味わって貰うとともに、人の流れを作ることでひいては地域活性化に少しでも貢献したいと考えております。
桜島はおよそ周囲36㎞あり、その地形上、ジョギングあるいは自転車で周遊する観光客も多く、非常に長い道のりであることから、休憩施設としての役割としてより過ごしやすい環境を整えるという観点から、休憩スペースだけでなくサウナや宿泊施設も併設しております。観光客のみならず、地元の方々にも利用して頂けたらと思っております。